サプリメントの科学

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BSCG認証とは?アスリートが確認すべき認証の違い

BSCGには5つの認証プログラムがあり、ドーピング検査を受けるアスリート向けに作られたものは1つだけです。各認証マークの対象範囲と、ブランド名よりロット番号が重要な理由を解説します。

Varsity Stack Team
BSCG認証とは?アスリートが確認すべき認証の違い

Varsity Stackは、Banned Substances Control Group(通称BSCG)と、同社のCertified Drug Freeプログラムについて正式に連携することになりました。これはBSCGの認証のうち、ドーピング検査を受けるアスリートのために作られた唯一のプログラムであり、Varsity Stackが表示するBSCG認証もこれだけです。

対象をここまで絞ったのは意図的な判断です。認証そのものに説明が必要なのと同じように、この判断にも説明が必要でしょう。ドーピング検査を受けるアスリートにとって、サプリメント選びは成分表示(Supplement Facts)を読むだけでは終わりません。

製品には、ラベルに一度も記載されていない物質が含まれていることがあります。製造管理の水準は工場によって異なります。そして厳格責任の原則のもとでは、意図せず禁止物質を摂取した場合でも、責任を負うのはアスリート本人です。

独立した認証プログラムは、この隙間を狭めるために存在します。BSCGは、数十年にわたるアンチ・ドーピング分析機関としての経験に、製品検査、製造品質の審査、認証を組み合わせ、アスリートと消費者がより確かな情報にもとづいてサプリメントを選べるようにしています。

オリンピックのドーピング検査からサプリメント認証へ

BSCGの歴史は、現代のスポーツにおけるアンチ・ドーピングの発展とそのまま重なります。

ドン・キャトリン(Don Catlin)博士は1982年、米国初のスポーツ・アンチ・ドーピング分析機関であるUCLA Olympic Analytical Laboratoryを設立し、25年間にわたり所長を務めました。1984年のロサンゼルス大会を皮切りに複数のオリンピックでドーピング検査を統括し、全米大学体育協会(NCAA)、NFL、メジャーリーグベースボールの検査も担当しました。博士の分析研究からは、運動能力向上薬を検出するために現在も使われている検査法の多くが生まれています。BALCO事件の中心となったデザイナーステロイドTHGに関する研究もその一つです[1]。

やがて、もう一つの問題が無視できなくなりました。アスリートが禁止物質に触れる経路は、意図的な使用だけではなかったのです。サプリメントを通じて摂取してしまう例が出てきました。

2004年、キャトリン博士は息子のオリバー・キャトリン(Oliver Catlin)氏、そしてアンチ・ドーピングと民事訴訟を専門とする弁護士ライアン・コノリー(Ryan Connolly)氏とともにBSCGを設立しました。狙いは、アンチ・ドーピング検査の専門知識をサプリメント業界という上流に持ち込み、アスリートが検査で陽性になってから汚染を調べるのではなく、事前に製品を認証することでした[1][2]。

BSCG(Banned Substances Control Group)の社長兼共同創業者オリバー・キャトリン氏。1982年にUCLAで米国初のスポーツ・アンチ・ドーピング分析機関を設立した父ドン・キャトリン博士とともに、2004年にBSCGを共同で設立した

BSCG社長兼共同創業者のオリバー・キャトリン氏。写真提供:BSCG。

BSCGのマークがすべて同じ意味とは限らない

BSCGは5つの認証プログラムを運営しています。店頭ではどれも似て見えますが、それぞれが答えている問いはまったく異なります。いま目にしているマークがどれなのかを知っているかどうかで、意味のある確認になるか、根拠のない安心感で終わるかが分かれます。

ドーピング検査を受けるアスリートが本当に知りたい問いに答えているのは、5つのうち1つだけです。私たちが連携したのはそのプログラムです。

BSCG Certified Drug Free

これがBSCGの中核となるプログラムで、ドーピング検査を受けるアスリートのために作られた唯一のものです。

検査対象は450種類以上の薬物に及びます。世界アンチ・ドーピング機構(WADA)の禁止表国際基準に掲載された400種類以上の物質に加え、スポーツでは禁止されていないものの、米国食品医薬品局(FDA)や小売業界のコンプライアンスプログラムが対象としてきた処方薬、市販薬、違法薬物が50種類以上含まれます。最終製品のサプリメントについてはすべての製造ロットが検査され、継続的な品質検証が行われるほか、店頭から無作為に製品を購入して検査する場合もあります[3]。

認証の範囲は禁止物質のスクリーニングにとどまりません。原材料と供給元の審査、毒性学的な検討、製造品質管理、そしてラベル表示と汚染物質の定期的な検証も含まれます[3]。

この違いは、聞いた印象よりもはるかに重要です。ラベルの確認で分かるのは、記載された成分に問題がありそうかどうかだけです。分析機関による検査は、メーカーが表示しなかったものも含めて、容器の中に実際に何が入っているかを明らかにします。

BSCGの残り4つのプログラム

残りの4つも実在する有用なプログラムですが、どれもCertified Drug Freeの代わりにはならず、私たちの連携の対象でもありません。それらしく見えるマークを本来のマークと取り違えないために、知っておく価値があります。

BSCG Certified Qualityは、スポーツではなく製品の品質と消費者保護を目的としています。参加製品を年1回検査し、原材料の同一性とラベル表示を検証するとともに、重金属、農薬、微生物などの環境由来の汚染物質を調べ、同じ450種類以上の薬物についても検査します。製造業者は2年ごとに適正製造規範(GMP)の監査を受ける必要があります[4]。BSCG自身が線を引いており、アスリートはその一文を注意深く読むべきです。Certified Qualityプログラムは、アスリート、軍関係者、救急隊員などの初動対応者を守ることを目的として設計されたものではありません[4]。1製品につき年1バッチという検査は品質管理の仕組みであり、ロットごとのアンチ・ドーピング上の保証ではありません。

BSCG Certified CBDは、ヘンプまたはCBD製品の最終製品をロットごとに450種類以上の薬物について検査し、さらにカンナビノイド検査によってCBDの表示とTHCの1日摂取量の上限を検証します。10ロットに1回は環境由来の汚染物質も調べます[5]。それでもアスリートは、こうした製品を使うかどうか以前に、自分の競技団体の規則に従い、スポーツ医学やスポーツ栄養のスタッフに相談するべきです。

BSCG Certified GMPが認証するのは工場であり、容器の中身ではありません。BSCGは、FDAのサプリメント製造規則である21 CFR 111の各サブパートにもとづいて2年ごとに現地監査を行い、監査した施設に対して証明書を発行します[6]。5つの中で最も誤解されやすいマークです。GMP認証を受けた製造業者であることと、製品がCertified Drug Freeであることは同じではありません。適切な工程は問題が起きる確率を下げますが、手元のロットを検査するわけではありません。

BSCG Certified FacilityはGMPの上に位置づけられます。施設単位のGMP適合に、原材料のリスク審査と、ラベル表示、環境由来の汚染物質、禁止物質についての最終製品の継続的な無作為検査を組み合わせたものです[7]。ただし、施設の生産品を無作為に検査することは、特定の製品のすべてのロットを検査することとは違います。

BSCGの5つの認証プログラムとそれぞれの対象範囲。Certified Drug Freeはアスリート保護を目的とし、すべてのロットを450種類以上の薬物について検査する。Certified Qualityは製品品質を対象とし、ラベル表示と汚染物質を年1回確認する。Certified CBDはカンナビノイド製品を対象とし、CBDとTHCの含有量をロットごとに検証する。Certified GMPは製造管理を対象とし、2年ごとに施設の現地監査を行う。Certified Facilityは施設全体の監督を対象とし、GMPと製品の無作為検査を組み合わせる

ロット番号が重要な理由

ここからが、最も見落とされやすく、見落としたときの代償が最も大きい考え方です。

認証はブランド名ではなく、特定の製造ロットに対して与えられます。

Certified Drug Freeでは、最終製品のすべてのロットが検査され、認証された製品とロット番号はBSCGの公開データベースに掲載されます。このデータベースはロット、製品、ブランド、カテゴリで検索できます。BSCGはこの点をはっきり述べています。特定のロットが認証され検査されていることを確認するのが不可欠だ、と[3][9]。

したがって、次の2つの問いには大きな違いがあります。

「このブランドはBSCG認証を受けていますか」

と

「まさにこの製品の、まさにこのロットは対象になっていますか」

です。

あるブランドが一つの製品ラインでは認証を持ち、別のラインでは持っていないことがあります。製品自体は認証されていても、アスリートのバッグに入っている容器は一度も検査に出されていないロットのものだった、ということもあり得ます。チーム全員の数百に及ぶ製品を把握しなければならないスポーツ栄養部門にとって、リスクが実際に潜んでいるのはこの隙間です。

認証はリスクを下げる。なくすわけではない。

どんな認証も、「もう考えなくてよい」という許可としてアスリートに売り込まれるべきではありません。

米国の大学スポーツを統括するNCAAは、この点を率直に述べています。NCAAが承認したサプリメントは存在しません。サプリメントにはラベルに表示されていない禁止物質が含まれている可能性があります。実際にそれが原因で出場資格を失った学生アスリートがおり、第三者による検査でもリスクを完全になくすことはできません。アスリートは、どの製品も使用前に担当のスタッフと確認するよう求められています[8]。

認証は、独立した立場から得られる追加の根拠の一つとして理解するのが適切です。所属組織による確認やアスリート自身の責任と並ぶものであり、そのどちらかに取って代わるものではありません。

連携の対象をCertified Drug Freeだけにした理由

Varsity Stackが製品の認証についてアスリートに示すことは一つです。すべてのロットを検査するプログラムによって、禁止物質の検査を受けているかどうか。アプリ内の緑のマークが答えている問いは、まさに一つだけです。この製品は禁止物質についてロットごとに検査されたか。それはドーピング検査で陽性となるリスクを下げますが、なくすわけではありません。そしてこのマークは、常にその意味だけを表し続けなければなりません。

BSCGの5つのプログラムのうち、この問いに答えるのはCertified Drug Freeだけです。Certified Qualityは年に1バッチを検査するもので、BSCG自身がアスリート保護のためのものではないと明言しています。Certified GMPとCertified Facilityが認証するのは工場です。Certified CBDが対象とするのは、使用を検討する前にアスリートが自分の競技団体とスタッフに確認すべきカテゴリです。これらを同じマークで表示すれば、マークの意味が薄れてしまいます。しかもアスリートは、店頭のマークを見ただけでは5つのうちどれなのかを見分けられません。

そのため、この連携の範囲はCertified Drug Freeに限られており、Varsity Stackが残り4つのBSCGマークを認証として表示することはありません。これは私たちがすべてのプログラムに適用している基準と同じです。NSF Certified for SportとInformed Sportがアプリに入っているのも同じ理由からであり、禁止物質ではなく品質を検証するプログラムは入っていません。

Certified Drug FreeをVarsity Stackに取り込む

BSCGとの取り組みは、より大きな目標のためにあります。信頼できるサプリメント情報を、人が本当に必要とする瞬間に届けることです。その瞬間とはたいてい、片手に容器、もう片方の手にスマートフォンを持っているときです。

現状では、アスリートはBSCGに5つの異なるプログラムがあることを知り、どれがスポーツに当てはまるのかを理解し、正しいデータベースを探し、目の前の製品が認証済みの掲載内容と一致することを自分で確かめなければなりません。ほとんどのアスリートはそこまでしません。ほとんどのスタッフには、それを300回繰り返す時間がありません。

Varsity Stackは、この確認を一つのサプリメント管理の流れに組み込もうとしています。アスリートが製品をスキャンします。スタッフは、アスリートが実際に何を摂っているかを見ることができます。Certified Drug Freeの認証状況は、誰も手をつけない別作業ではなく、成分、製品情報、チームの承認と並ぶ確認項目の一つになります。

ロット単位の情報がこの流れに加わっていくにつれ、アスリートが10秒で答えを出せる問いは「このサプリメントは認証されているか」から「まさにこの製品の、まさにこのロットは認証されているか」に変わります。

アスリートとスポーツ栄養チームが求めてよいのは、その水準の精度です。

この連携について

Varsity StackとBSCGは、アスリートのサプリメント管理の中でBSCG Certified Drug Freeの認証情報をより利用しやすくするために、正式に協力しています。連携の対象はCertified Drug Freeプログラムのみです。BSCGとそのすべての認証プログラムについては、bscg.orgで詳しく知ることができます。

実際に摂っている製品を確認し記録するにはVarsity Stackをダウンロードしてください。チームでの利用はアクセスを申請してください。


この記事は教育を目的としたものです。サプリメントの摂取を始める前に、資格のある医療従事者、管理栄養士、または所属先のコンプライアンス担当者に相談してください。第三者による検査はリスクを下げますが、サプリメントが特定のアスリートに適していることを保証するものではなく、すべてのリスクをなくすものでもありません。個別の競技団体の規則については、所属先のコンプライアンス担当者に確認してください。

出典

  1. BSCG, Don Catlin, M.D., CSO and Co Founder: bscg.org
  2. BSCG, Drug Testing and Supplement Certification: bscg.org
  3. BSCG, Certified Drug Free Certification and Testing for Banned Substances: bscg.org
  4. BSCG, Certified Quality Identity and Label Claim Certification: bscg.org
  5. BSCG, Certified CBD Details and Process: bscg.org
  6. BSCG, Certified GMP Certification, Compliance and Auditing: bscg.org
  7. BSCG, Certified Facility GMP, Quality and Banned Substance Certification for Manufacturers: bscg.org
  8. NCAA, FAQs About NCAA Banned Substances and Medical Exceptions Procedures: ncaa.org
  9. BSCG, Certified Drug Free Database: bscg.org

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